潰瘍性大腸炎とは、多数の小潰瘍が直腸・S状結腸から始まり全大腸にできる炎症性の病変で、難治性の腸疾患です。
昔は、日本人の発生頻度は比較的少なかったのですが、近年は増加傾向にあります。
発症年齢は20歳代が最も多いですが、40歳代以上での発症も最近増えています。男女差は明らかではありません。
主な症状は、血液が混じる下痢と腹痛です。
合併症として、結節性紅斑や関節痛、痔ろうなどが生じることがあります。
西洋医学での潰瘍性大腸炎の治療としては、サラゾピリン(SAAP)やペンタサ、アサコール(5ーASA)、ステロイド、免疫抑制剤、エレンタールなどの経腸栄養剤を使います。
漢方での潰瘍性大腸炎の治療としては、その方の体質や症状に合わせた漢方を使います。
一般的な例としては、桂枝加芍薬湯や半夏瀉心湯、人参湯、きゅう帰調血飲第一加減、大建中湯、キュウ帰キョウガイ湯などがあります。