更年期障害の対策に、漢方薬をお勧めする3つの理由
女性は50才前後から、女性ホルモンの減少によって、体と心にいろいろと変化が出てきます。更年期障害はその変化が急激におこることによって、ひどい場合は日常生活を送ることも困難な様々な症状がでてきてしまいます。
たとえば、
冷えやのぼせ、異常な発汗、肩こり、頭痛、倦怠感、不眠、めまいなどや、心理的なイライラや落ち込み・・・
この様な色々な症状を持つ更年期障害の対策には色々な方法がありますが、漢方薬での対策はとても有効です。その理由を大きく3つに分けてお伝えします。
一人一人違う更年期の症状に、漢方はオーダーメイドで対応できる
更年期に起こる様々な体の不調などの悩みは、一人一人で症状が違うことが多いものです。
例えば、冷えやのぼせと一口に言っても、下半身がとても冷えるのに上半身がのぼせる方や、冷えはそれほどでもないのにとにかくのぼせがひどくて、上半身にいつも汗をかいているような方など様々なタイプがあります。
また更年期の症状は、全てを説明することが難しいほど数多くある上に、更年期障害の症状が軽い方もいれば、日常生活も送れないほどの方がいたりと、体質などによって症状の現れ方にも個人差があります。
このように更年期障害と言う同じ悩みを抱いていても、実際に感じている体の不調は人によって全く違うことが多く、こうした体の不調は、西洋医学ではなかなかカバーできない部分といえます。
そのため、薬を処方してもらってもあまり効果がなかったという経験を持つ方も少なくないようです。
こうした時におすすめなのが中医学に基づいた漢方薬。漢方は不調の原因となる体質を改善することで、症状を和らげるように治療していきます。
人それぞれ違う体質や症状に合わせたオーダーメイド医療の漢方薬は、西洋医学ではなかなか治療が難しい症状にも効果を期待することができます。
体にやさしく治療できる
西洋医学での更年期の治療では、抗うつ剤や抗不安薬などによる治療や、ホルモン補充療法などが主に行われています。これらの治療も有効なことが多いのですが、副作用面での心配があります。
その点漢方薬は、主に自然の植物を原料にしていますので、副作用の心配は西洋医学での治療に比べて少ないと思います。
漢方にも副作用はありますが、あっても胃のもたれや下痢などの胃腸系の症状が主で、減量したり服用を中止すれば良くなることがほとんどです。
※病院でも漢方薬が処方されることがありますが、自分の症状や体質にあった漢方薬でないと、効果がないばかりか副作用のリスクも高くなってしまいます。
更年期後の第2の人生を元気に過ごしていく体づくりができる。
更年期の時期(50歳前後)は女性にとって、後半の人生の始まりの時期でもあります。
この時期に、今まで酷使してきた体をしっかりとメンテナンスしておかないと、体のあちこちの不調などで病院通いばかりになってしまうか、最悪、寝たきりの生活になってしまうかもしれません。
西洋医学では、症状が出てからでないと治療することはできませんが、漢方では病気にならない体づくりをしていくことができます。
漢方には、『未病(病気では無いが、体調が優れない状態)を治す』と言う、予防医学的な考えがあります。
自分の体質にあった漢方で、乱れた体の状態をおだやかに整え、自然治癒力を高めるようにしていくと、体を根本から元気にしていくことができるようになります。
更年期障害の漢方薬
実際の更年期障害によく使う漢方薬としては、その人の症状や体質で変わってきます。
漢方でのホルモンのバランスを整えるものとしては、その人の体質にあった以下のような補腎剤を主に使います。
八味地黄丸や六味地黄丸、二至丸、杞菊地黄丸、瀉火補腎丸、麦味地黄丸、参馬補腎丸、参茸補血丸、双料参茸丸、亀鹿仙など
気分のイライラや落ち込みなどの精神症状が強い場合は、
加味逍遙散や女神散、抑肝散、柴胡加竜骨牡蛎湯、半夏厚朴湯、香蘇散
などを使います。
その他にも、体のバランスを整えるために、その人の体質にあったその他の漢方薬を使って治療していきます。
まとめ
更年期障害は人により様々な症状がでてきます。
それは、症状がその人の体質的に弱いところに出やすい傾向があるからです。
漢方での治療は、その体質を改善していきながら、おだやかに症状を良くしきますので、更年期障害の治療にとても効果的です。
さらに、体質が改善されると、更年期後の人生を元気に過ごしていくことができるようになります。
ただ、漢方は、自分の体質に合ったものでないと、効果がありませんので、既製品の漢方薬よりは、オーダーメイドで調合された漢方がオススメです。