二人目不妊の原因と、その改善のための漢方
一人目の子供は、何も問題なく自然妊娠できたのに、
二人目は、なかなかうまくいかない・・・。
病院で検査しても、特に異常なし。
最近、二人目の赤ちゃんが授からないとお悩みの人が増えています。
このようなご夫婦こそ、体質を改善しながら妊娠に導く漢方治療をお勧めします。
二人目不妊の原因としては
1.体が元に戻っていない。
2.卵巣機能や卵子の老化
3.仕事や育児などののストレス
4.男性の精子の問題
などが、考えられます。
漢方薬としては
1.体の気血を補う漢方薬
2.ホルモン系を強める漢方薬
3.気の流れを良くする漢方薬
4.男性用の漢方薬
などがあります。
以下、それぞれの不妊の原因の詳細や、漢方薬(体質を考慮)の具体例を含めて、ご紹介していきます。
二人目不妊になってしまう原因は?
原因はいろいろありますが、主なものとしては以下があります。
体が元に戻っていない。
妊娠出産は、女性の体にとって、とても負担のかかる出来事です。
出産した後は、それまでの生活リズムが一変して、すぐに慣れない赤ちゃんの育児が待っています。これは、出産後でなくても体にとって負担のかかる事です。
漢方の本場中国では坐月子という風習があって、産後約1ヶ月~は家の中で寝て過ごし、家事・育児は周りがフォローしてくれ、授乳の時だけ動く、という手厚い周りの手助けがありますが、日本ではなかなかそのようなことができませんよね。
妊娠・出産で体を酷使した後で、慣れない育児をするので、体がお一人目を妊娠した時の元の体調に戻っていないのかもしれません。
加齢に伴って、卵子の老化や卵巣機能がわるくなっている。
年齢にもよりますが、加齢により卵子の質や卵巣機能は徐々に低下していきます。(※年をとっても若々しいお肌の人がいるように、個人差がありますが・・・)
一人目を出産する年齢は、年々高くなってきていて、それに伴い、二人目を希望する時期も高くなって来ています。
ですので、どうしても一人目を妊娠した時よりは、卵子の質や卵巣機能は低下して来てしまいます。
仕事などのストレス等で、体のホルモンバランスが崩れている。
最近は、子育てをしながらフルタイム勤務をする女性も珍しくなって来ています。仕事と育児の両方をこなすことは、とてもストレスフルです。
ホルモンの分泌は、脳にある視床下部というところからの指令で働いています。ストレスがかかると、それが乱れてしまいホルモンのバランスが崩れてしまいます。
男性の精子の質や数、運動率が減っている。
不妊の原因が男性側にもある割合は、WHOの調査で48%と言う調査結果がでています。また、加齢に伴って精子が老化していくこともわかって来ました。精子の数や運動率は、生活習慣(食生活や睡眠時間)やストレスによって、悪化してしまいます。
漢方での対策
漢方では、全体的な体のバランスを整えながら、本来持っている妊娠力を高めて、妊娠しやすい体をつくっていきます。
⇒不妊の体質、それぞれの特徴と漢方での改善法の記事も参考にしてみてください。
1 出産前の体調に戻っていない方や、疲れやすい方には
漢方では気血両虚といって、体の気(エネルギー)と血(血液)が不足した状態です。そのようなときは、体の気血を補い元気をつける漢方薬を中心にして治療していきます。
例:十全大補湯、補中益気湯、人参養栄湯、婦宝当帰膠など
2 卵子の老化や、卵巣機能の低下している方には
漢方での体質では、腎虚といいます。腎は漢方では老化やホルモン系と関係していると考えていています。そのような人には、腎を強める漢方薬(補腎薬)を中心にして、対応していきます。
例:参茸補血丸、参馬補腎丸、亀鹿仙など
3 ストレスなどが影響している方には
漢方では、ストレスなどがかかると肝に負担がかかると考えています。肝は血液を蓄えたり、気の流れに関係しています。そのようなときは、肝のバランスを整えたり、気の流れを良くする漢方薬を利用して治療します。
例:逍遥丸、抑肝散、半夏厚朴湯、香蘇散、シベリア人参など
4 ご主人の精子の質や数、運動率が悪くなっている場合
体調によって、元気をつける漢方薬やホルモン系を強める漢方薬を使ったり、血流を良くする漢方や、ストレスなどの影響がある場合は、気の巡りを良くする漢方薬を使います。
例:補中益気湯、参馬補腎丸、海精宝、黒蟻、冠元顆粒、四逆散、抑肝散など
上記以外にも、その人の体質によって様々漢方薬を使うことが良くあります。
まとめ
二人目不妊の原因は色々ありますが、それぞれの原因や体質に合わせた治療が必要です。漢方での治療は、オーダーメード治療です。一人一人の原因や体質に基づいた漢方で、体質を改善しながら妊娠に導きます。
病院での不妊治療と併用も可能なので、悩まれている方は、まずは無料漢方相談から始めてみてください。
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