アトピー性皮膚炎の漢方

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、一般的に、痒みをともなう湿疹が良くなったり悪化したりする皮膚病で、アレルギー(アレルギー性鼻炎、喘息・・)の一種です。

 

傾向としては、強い痒みを伴う湿疹が、顔や首、肘や膝の裏側にできやすく、ひどい場合は全身にできることもあります。

 

アトピー性皮膚炎がひどくなる誘因としては、気候、発汗、ストレス、身体の調子、疲れ、日光等があります。気候に関しては、夏に悪くなるタイプと、冬に悪化するタイプがあります。

 

アトピー性皮膚炎の年齢による症状の違い

アトピーの症状は年齢によっても違いがあります。

 

乳児期:顔(頬や口の周り)にジュクジュクした湿疹ができやすい傾向があります。また、首や手首、足首にもできやすかったりします。

 

小児期:皮膚が乾燥しやすかったり、肘や膝の関節のところや体全体に湿疹ができやすい傾向があります。

 

青年期:乳児期や小児期でひとまず良くなった湿疹が、何らかの原因で再発することが良くあります。湿疹のできる場所は、顔や胸のところ、背中や肘の裏にできやすい。

アトピー性皮膚炎に対しての漢方の取り組み方

 

漢方

漢方では、皮膚の赤みや痒みを抑えていくことと同時に、アトピー体質を改善していくこと両方を一緒にやっていきます。

 

皮膚の症状を良くしていく漢方薬としては、黄連解毒湯や瀉火利湿顆粒、温清飲、三物黄ゴン湯、三金湯、当帰飲子・・・があります。

 

体質的に脾胃(消化器系)の働きが弱い場合は、皮膚症状を良くする漢方薬と一緒に、消化器系の働きを高める漢方薬を併用して体質を改善していきます。一般的な漢方としては、補中益気湯や六君子湯、健胃顆粒、健脾散があります。

 

腎(ホルモンの分泌に関与)の働きが弱い場合は、腎を強める漢方薬(補腎薬)を合わせて服用していきます。例としては、六味地黄丸や杞菊地黄顆粒、瀉火補腎丸、八仙丸があります。

 

また、青年期や成人のアトピーでは、ストレスで悪化する場合が良くあります。そのような場合は、気の巡りをよくする漢方薬を併用していきます。一般例としては、加味逍遥散や抑肝散、四逆散、柴胡加竜骨牡蛎湯があります。


 

アトピー性皮膚炎の漢方薬

 

◆同じような皮膚症状でも、人それぞれ体質的な背景には違いがあります。当店では、そのような体質的な素因を考慮したうえで漢方薬を調合しています。

 

◆アトピーの漢方では、体の中から良くしていく内服の漢方薬が中心ですが、補助的に漢方の軟膏やローションも使っていきます。
※病院でステロイドの軟膏を処方されて使っている方は、初めは併用して使っていき、最終的には使用しないでも大丈夫な体質を目指していきます。

 

◆アトピー性皮膚炎の体質改善には、食事や生活習慣がとても大切になってきます。
お食事の取り方や生活習慣もお伝えさせていただきます。

 

 

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